事務室の楽園は崩壊する
優しさの重みに耐え切れなくて
Xデーが近づいている
さて
君は何も知らず
アトピーのボブヘアーを
がりがりと掻いている
そこに君の
親しみやすさや
不器用さや
不完全さや
頑張りを感じて
軽率に好きになる
事務室の楽園は
そういう何か
絶妙な人間臭さと
誰かのお腹の鳴る音によって
守られている
崩壊を防ぐためならば
喜んで私は
道化にもなろう
崩壊のスイッチを
握りしめながら