ポエム
[TOP]
初恋に手を振った
これは偶然か運命か
終電間際の人が疎らな電車で
まさかあなたに出会うとは
そしてそんなあなたの隣で
優しげに微笑む人がいるのも
また運命
気付いたのは私だけ
あなたは気づいていない私の存在
必死に隠して、あなたの横顔を盗み見る
あの頃のままで胸が熱くなる
でもそれは私のものじゃない
だから私は視線を逸らす
あんな風に優しく笑うあなたを
私は知らない
幸せそうなあなたを
私は知らない
知らないあなたはあの人のもの
だからそっとお別れしよう
さよなら初恋
到着した電車の中に想いを残して
初恋に手を振った
19/07/07 15:33更新 / 三神紗枝



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c