お前が望んでいるのは
今日の幸せを、逃さないことだ
流れる川の水から、ひと粒の砂金を
宝石に変えることだ
あの一瞬の輝きを、永遠に変えることだ

書き留めなければ消えてしまう、
ひらめき、やり取り、思考
それを形にすることだ
言葉にすることだ
音にすることだ
エネルギーに変えることだ

それは人間の歴史だ、
歴史という概念そのものだ、
この一瞬を永遠にしたい
終わらせたくない。
悲しみは流れてしまう
抱えたままでは生きられないからだ
喜びは思い出せる。
いつでも蘇る。
忘れたくない。なんどでも
苦しみすら忘れたくないと思えたのなら
それはあなたの宝石になる

流れる川の中から、ひと粒の砂金を探し出せ
見つけたら手放すな。
ぎゅっと抱きしめて離すな
一瞬の輝きを、永遠にするために

■作者メッセージ
なんでこんな簡単なことに、
今まで気が付かずにいたのだろう