ポエム
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空の悔しさ、言葉の悔しさ
縹色と薄紅色が溶け合っていた
雲が優しく見つめている
空は命を訴えているのに

こんなにも
こんなにも美しい空が
果てしない時の中で優しさを放って
何万年と人は同じように瞳でそれを受け取った

ひとびとは日常に引き裂かれる
時に人同士が引き裂き合うこともある
生きるために引き裂かれなければならない人たちがいる

空には死に人が隠れているような気がする
私たちをひきとめる
生きることを悲しくも肯定している
涙を流しながら生を肯定している

こんなにも
こんなにも美しい空があっても
人を切り裂いていく現実はある
どれだけ
どれだけ美しい言葉があっても
破片を散らしてゆく心がある

それでも際限のない美がある
風に揺れる花の影
輝きを止めない海
七色に溶け合う空
それらが心を痛めて生を肯定している
25/10/15 14:42更新 / 深紺

■作者メッセージ
最近人身事故が多い気がします。
目に見えないところでも苦しんでいる人、いるんでしょうね…。
私は自分のことで精一杯なのに遠い他者について思いを巡らせてしまいます。
文章を書いてインターネットで発信するしか、遠い他者にものを伝えるすべはないので、思ったことを書いてみました。

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