ポエム
[TOP]
さようなら、あの子
ヒーターにしがみつく春は寂れ

白紙の未来が胸に刺さる

砂糖漬けにされた少女は外界でひからびて

ひとりぼっちに死んでいく

藍色の外套で心を守って生きていく

どこかで泣いてる少女のわたし

捨てられるべき少女のわたし

海の鈴を眺めて何がしたいの

夢が覚めてこごえるわたし

きっと時間が緩やかに溶かしていく

甘ったるいだけの優しさも褪せていく


どうして死ななきゃいけなかったの

ひどいよ ひどいよ

そんな声も暗がりでは役に立たない

わたしを過去に捨てていく四季に震える


泣きっぱなしのわたしに優しさをください

肌にふれるものすべてを痛がるわたしを許してください

境界線のない永遠になる夢をはやく壊して
25/03/15 18:05更新 / 深紺



談話室

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c