ポエム
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マリオネットの本意
『あなたは今日から私のお人形なんだから私
の言うことはちゃんと聞きなさい』
「分かった」
『今日はねとっても可愛い女の子
みんなにモテモテの女の子になるの』
「分かった」
そうやってあなたは演じて
誰かを欺いて優越に浸るの
それはまさに快感よね
あなたは私
私は私
手が足らないなら私が足してあげる
分からなければ私が教えてあげる
だからずっとこのまま私だけのお人形でいてね

それからどれだけ月日が立ったのだろう

『今日はね誰からにも褒められる優等生ちゃんがいいな』
「………」
『返事は?』
「………」
返事はしないけどちゃんと言うことを聞いてくれるならそれでいいや
その時までは思ってた

立ち尽くす私
目の前には演じていない(暴走した)あなたが
「今までどうもありがとう」
あなたは誰?
私はあなた?
何バカなことを言ってるの?
今まで通り私の言ったとおりに演じてくれればそれで済むことなのよ
それで誰もかもが幸せになれる
そうすれば

「ほんとに?」
何も言えなかった
今まで私の言葉に口答えしなかったあなたが
「それは本当に幸せなことなの?」
『本当よ
誰もがみんな笑顔じゃない』
「でもあたしは笑ってないよ?」
『あなたは私のお人形じゃない
どうしてあなたを気にかけなければいけない
の?』
「貴方はちゃんとあたしを見たの?」
『見る必要なんてない』
「だからいつも夢ばかり見てるのではない
の?」
言葉が出ない
だって
あなたは私のお人形で
貴方は私のお人形で
貴方はあたしのお人形で
操られているのが
演じているのが
偽っているのが
あなたにとって
あたしにとって
一番の幸せじゃないの?

「そんなのはただの偶像だ」
「ちゃんと貴方(あたし)を見たの?」
「こんなにボロボロになってる貴方の心の声
を聞いたの?」

あなたは私
私はあなた
全ては偽って見ないふりして
周りに認められる存在を作り上げて
自分を認めてあげられなかった哀れな娘
私は感情さえも偽り演じて
一番大事なものに気づけなかった

『…私どうすればいいの?』
「考えなくていいなにも
演じなくていい
偽らなくていい」

貴方はあたしの声に耳を傾けてくれるだけで
いい
それが、あたし達にとっての幸せ

夜が明けた

『さて今日はどんな私でいたいの?』
「自分にもっと素直なあたしがいいな」
18/05/20 08:17更新 / めめ氏



談話室



■作者メッセージ
長期休暇は胃が痛くなると同時に人間怖い病にかかり引きこもりになります
勉強しろよって感じですがそれよりも自我を見つけることが先なのではないかと内心思ってます

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