眠れないうた
眠れない夜がありました。物理的に。
時計の針がぴったりと重なったときに布団に入った。だのに今の時刻は午前5時。頭も痛くて目に違和感。早く早く気を失いたいのに深まるのは朝の気配。9時に鳴らすアラームなんて意味がない。せめて2時間寝かせておくれ、私が人間であるために。
水を飲んだり死んだ街を見たりトイレに行ったり羊を数えたり。できることはしました。好きな人の裸だって想像した。だけど眠れない夜は続いてく。そうして朝を迎えてしまうのがとても怖い。この日から、眠れない朝は眠れる朝になってしまうから。夜は化物が襲ってくるから、どうしても正気を捨てていたかったのに。
それもこれも全部、昼に目を閉じた私が悪いんだ。5時間前の私を殺せ。