同じうた
偉い人は言いました、皆違って皆良いと。なら、皆違うなら、同じとか共存とか、そんな言葉死んでしまえば良いと思うよ。良くないものを排除しなきゃ気がすまない僕らにはお似合いじゃないか。同じにするなって?そうだね、皆違って皆良いなら、善良な君はこんなことを思わないよな。なあ、そうだろ?
言葉が死ぬときとは、文明が滅びる予告編のような、前兆のようなそれを感じるのです。崩れる城を眺めるこどもがなにを思うか、恐ろしいと思うか、綺麗と思うか。多分、後者。絶対的な終わりは、それこそ芸術だよ。僕たちは違うけれど、美しさを求める観点では同じ穴の狢だ。そうして、同族嫌悪で同じ、なんて言葉が生まれる。生死は繰り返す、ぼくらは、過ちを繰り返す。