結婚のうた
白い空気が縫い込まれていく先を見ていたかった。ガラス瓶をさかさまにして、星屑の雨がぱたぱたと落ちていく。綺麗だと言いたかった。手を伸ばしたら惑星も、銀河もブラックホールも、全部手に入れることができるのに、臆病になっていくよ。流れ星は、流れるからこそ願いが叶う。
嘘が本当になる世界で、多分私だけが夢を見ている。汚れることのない白が、いつか私を壊すのだとしても、一緒に縫い込まれてみたかった。どうしたってなれるはずないのに、望んでしまうよ、私だけの夢を。起きたときに覚めてしまうなら、どうか今だけは破らないで、人生計画。
有象無象のまやかしと、キスをした。