四月二日のうた
ぼくらの会話はいつも迷路なのに、笑えるあなたがおそろしかった。包まれたこわさにも気付かないで、どうして、ぼくらは生きていられるのでしょうか。繊細なこころの持ち主だと、言葉は背中を叩きますが、目から零れる呼吸を、聞き取れてはいないのでしょう、空気が、振るわなくなった気がした。
飾り付けされた街路樹ですらないのに、なにもない日を祭と形容した。今ならわたしを教えても良いかもね、どうぞ、わたしの迷路は一本道です、跨ぐように飛び越えてみてください。その先に広がるのは、魔女裁判か、一本だけの花畑なのでしょう。