ポエム
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海の青を望むうた 後

「いつか、海で会いましょう」。

小指を切り落とすような約束をした気がする。手を伸ばしても故郷には帰ることは叶わない、でも、白い部屋から窓枠に伸ばしていたんだ。いつも通り、笑うんだ。なにも心配してないような瞳で、本当を隠していたんだ。時間が足早に部屋に来るのを知っていて、足音が聞こえていて、届かないと知って故郷を想っていた。望郷。きみが辿り着く藍は、あの愛じゃないと気付いていたのかな。
どんどんきみが風化して、忘れていて、脳の隅に追いやられ、けれど細く生きてるベッドランプだった。だからまだきみは存在していて、世界が忘れたきみのことを覚えている。輪郭を亡くしたきみが今わらってるのか怒っているのか泣いているのか、もう検討もつかないけれど、前よりか、死にたいと思わなくなったよ。きみの存在証明はぼくだから。終点と終点を乗り継いで、手の届かない場所にやってきて、冷たいやと笑ったことが存在している。過去。カレンダーが月を跨いで五日が経った、きみに会えるように願っている。

19/05/03 13:10更新 / 柚子色



談話室



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続き物。前と合わせてどうぞ。

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