新しいのうた
新しいものにこれっぽっちも感動なんて湧いてきません。
新機種だとか、新商品だとか、新年号だとか、たくさんです、新しいというものは偉いのですか?きっと、誰からも好かれるからあなたはいい気でしょうが、おやすみと寝床に入った袴は、あなたのことを嫌っています。知らん振りだ。
赤いかばんを背負ったなら、青いリュックを背負うように、黄色の帽子を被ったなら、ずたずたに切り捨てたくなるように、手を掴んでは砂がぽろぽろ零れ落ちてしまう。良い気味だ。
余った材料を切り貼りしてできた歪な折り紙だった。できてしまえばいりません。無料であげちゃおう、もれなくわたしもついてきて。受け取るか受け取らないかはあなたに任せます。いまは、わたしが嫌いだから。むかしは、わたしが好きだから。