ポエム
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踊り子のうた

桜の台風は髪を乱す。日差しのナイフは殺してきます。枯葉のダンスは反逆罪。雪と箱庭の寒暖差。
電車のなかから窓を眺める人は、きっと井の中の蛙です。大海を知らないのではなく大海を夢見ています。隔てられた透明のその向こう、想像し得ないものが好きなのでしょう、羨ましい、わたしも、その果てに手を伸ばしたかった。
四季を感じる心はないけれど、夜を楽しむ身体なら持っています。人の欲望が集まる季節、ああ、それならなんとなくわかるかも。なけなしのおしゃれ、可愛いと言ってくれますか?意味がわかってないようで小首を傾げましたね。知っています、あなたは、四季を感じる心があるので。
夢見る人になったなら、夜を過ごす身体は燃やされますが、代わりにあなたの隣を得ることができますね。望んでいます、わたしは、夜の果てより。
19/04/23 08:03更新 / 柚子色



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