嫌ううた
直喩的なことばが嫌いだ。お前にわかるはずないだろ、という言葉は鎖のついたブーメラン、わたしはあなたのことを知らないし、あなたはわたしのことを知らない。
同じことを考えたことがないなんて、そんな嘘はつけないけれど、あなたとわたしは同じじゃない。恨んでも、喜んでもない。ただ、明確な線が引かれてる。ここを越えないデッドライン、その線の近くに寄り添って、向こう側のあなたを見ていました。ただただ、なにも思わない目で、見ていました。
18になる前に死ぬと思った、18になったら、20で死ぬと思った。あと1年で、死ぬ。そんなことを考えたらカレンダーは12枚破れてた。1年が、経つ。わたしは、おとなに紛れていく。感性を社会から守って生きるのは難しいけれど、空虚は感じてない。「どうにかなる」。簡単ではないけど、唱えるには簡単なおまじないだ。
布団のあたたかさに気付けば良いよ。小さい子供が遊ぶゲームをして良いよ。かわいいうさぎを描いても良いよ。期間限定に溺れて良いよ。お金に執着して良いよ。たくさんの良いよをわたしはあげる。すがる場所は自分が見付けなくちゃ。それがあなたの居場所で良いの。だから、わたしは直喩的な自虐が嫌いだ。