そうじゃなくて
第1志望の受験に失敗した。
自分の番号がなくて泣いたんじゃないの。
辛くて辛くて。恥ずかしくて。
────あなたの自慢になりたかった────
本当はそんなに行きたいわけじゃなかった。
でも、あなたが喜ぶと思ったから。
苦手だった小論文もたくさん練習したけど、
こればかりはどうしようもなかったの。
割となんでもそつなくこなしてきたけど、
やっぱり人間どうしても無理!ってものがあるみたい。
『この空気無理やわ。結果知りたくなかったのに。』
どうしても結果を見たくなくって。
でも、あなたが我慢出来なくて見てしまったの。
「ごめん。」
そうじゃなくて。そうじゃなくてさ。
責めてるんじゃなくってさ。
あなたの自慢になれなくて、私が、『ごめんなさい』。