ポエム
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突堤にて
波止場の突堤に座る
そこから見る360度のパノラマ
いつもふるさとにいたらそうして
岸壁に座って本を読む
なんて贅沢な読書
全面にむつ湾
下北半島に夏泊半島
津軽半島の間は津軽海峡
振り返ったら八甲田山
海はとても澄んでいる
岩に貝とウニ
小魚も泳いで
のんびりと釣り人たち
豪華客船がいないときは
そこは市民の憩いの場
みんな散歩に出てくる
こんないいところがあるんだと
初めての姉たちは里帰りで桟橋を見た
気持ちがいい十月の風と空
なにもかも忘れて恍惚のとき
原っぱに座り込み
青春時代の話もする
ここはなにもなかったね
一万トン岸壁はまだ埋立地で
砂を積んでいた
その砂を指で掘ったら
真っ赤に錆びたジャックナイフが出てきたよ
と裕次郎の歌が流行った昭和33年は
わたしが小学一年生
よく釣りもしたね
河豚とか貝殻に入った蛸が釣れた
海のある青森は
わたしを育てた
それからはどこに引っ越しても海のある町
いまは遠くたまに帰る海辺の青森に
母を訪ねて帰るとき
出稼ぎも11年になるか
土産を持ってやってくるふるさとは
海がいつも迎えてくれる
24/10/14 06:21更新 / キム ヒロ



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