ポエム
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白い船
君は朝に 白い船
君は まどろみの中に眠っている
朝日は露に濡れて輝くばかり

昨日の僕との事は忘れて


君は今 白い船
君は今 白いサンゴ礁
君は今 白い海

僕はテノール歌手で名曲を唄い
君にすべてを捧げ
愛の旋律を奏でた
君は拍手に答え陽気だった
君は夢に見た青い妖精

君は朝に息ずいている
朝はやさしく微笑んでいる
昨夜のことはうそのように
赤い唇が絡んだのを忘れて

君は今 白い船
君は今 白いサンゴ礁
君は今 白い海

朝の光がベッドに来る
静かな眠り
夢と香りの中に包まれて
君は夕に眠る白い妖精

僕の足音で君が眼を覚まさぬように
僕は自分自身に別れを告げて船出しよう
僕と君の金と銀の
涙で揺れ動く夢を消さないためにも
24/12/28 17:48更新 / 平尾 直久



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法政大学卒

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