五歳の頃は十歳で死ぬと思っていた
十代になると二十歳まで生きられないと思った
二十代には三十年の寿命と思い
三十すぎるときっと四十路で終わりで
四十代は人生五十年だと

そして五十五歳の今は
還暦を迎えられないと確信している
そして六十すぎると
七十年の命だと
しゃあしゃあ言うだろう

結局は親と同じ寿命だろうが
若いころに
奴らもそうだったかは知らない

人生で学んだことは
人生ままならないということ
あたりまえだが
寿命は尽きないと死ねない

たぶん七十になると
どうせ八十年しか生きられないと
絶望するだろう
今までどおりにね

■作者メッセージ
暗い詩のはずが、バカっぽいので、どこか明るくて気楽に見えますねえ。