ポエム
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indigo sky
今日は少し曇っている 空が藍色のよう
嫌な予感が頭を刺す うまくかからないエンジン

狭い車内 タールの強いタバコに火をつけるけど
いつもとは違う味 赤信号が少し怖い
新しい生命に会える日なのに 嫌なことは考えたくない 頭を横に振る

怪しい後ろの車 バックミラーが揺れ動く
意味のないクラクション きっとフラストレーション
少しアクセルをふかした

それでもまだ着いてくる 不気味な表情で
本当に嫌な予感 胸の鼓動が収まらない
ハイウェイに逃げたけど きっとここは地獄への近道

少し記憶が途絶えた 大破した僕の移動手段
身体が動かない 嘲笑う欲望の悪魔
土曜日の昼下がり 藍色の空が涙を流し始める

サイレンの音 涙に濡れた黄色いハンカチーフ
拭うはずなのに ごめんね
3階のエレベーターから一番遠い5号室で
僕は見えない鎖に繋がれているんだ

用意されていたご馳走も無駄になる
悪魔は今もどこかで嘲笑っているだろう
19/09/17 21:51更新 / 清戸日向



談話室



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