Luv Letter
ぼくがきみに
恋をしていたのは
ずっと遠いむかしの話―。
ある晴れた秋の日
ぼくはきみに出会った。
夕陽に染まる校庭は
もうずいぶんと涼しくて、
彩づく紅葉みたいに
きみの髪の毛もおんなじオレンジ色だった。
風が散らす落ち葉の音が
聞こえるくらいに
ふたり見つめあったまま。
お互いはじめての恋だった。
遠くの席でも視線が合ったり
反対方向なのに一緒に帰ったり
勉強を教えてもらったり
メールの着信音を変えたり、
そんな些細なことでも
ぼくはいちいち胸がどきどきした。
友達にからかわれたり
はずかしかったり
それでも、きみといる時間が好きだった。
高校に上がると
ぼくもきみもいそがしくなった。
ふたりは背中合わせに
別々の方向へ歩いていた
ぼくたちは成長していった。
それぞれ違う世界を知った。
そして、つないでいた手を離した。
その離した手を、振った。
さよならの涙は、もう雨で流れた。
時が経ち、もうきみとは連絡もとってないけど
今も元気でやってるかな。
笑っているかな。
もしもきみと一緒の道を歩いていたら
なんて、今でもばかばかしく考えていたりする。
とある小春日和、ぼくはふとベンチに腰掛け。
すると公園の散歩道、舞い散る落ち葉の向こうから
知ってるけど、すこし知らないだれかが歩いてくる。
髪が伸びた?
少し痩せた?
驚くぼくとは裏腹に
きみは優しく微笑んでいた
ぼくはきみと話をしたいと思った
きみの声を聞きたいと思った
だけどどうしてか、景色がぼやけていく
ぼくはきみの栗色の瞳に吸い込まれて、
ひとときの夢の世界からもどってきた。
そんな自分を、ぼくは自分で笑い飛ばした
それでも
ぼくの思い出のなかのきみは
今でも色褪せることなく輝いている。
涼しくなると、きみを思い出す
毎年、秋が来るたびに。
恋をしていたのは
ずっと遠いむかしの話―。
ある晴れた秋の日
ぼくはきみに出会った。
夕陽に染まる校庭は
もうずいぶんと涼しくて、
彩づく紅葉みたいに
きみの髪の毛もおんなじオレンジ色だった。
風が散らす落ち葉の音が
聞こえるくらいに
ふたり見つめあったまま。
お互いはじめての恋だった。
遠くの席でも視線が合ったり
反対方向なのに一緒に帰ったり
勉強を教えてもらったり
メールの着信音を変えたり、
そんな些細なことでも
ぼくはいちいち胸がどきどきした。
友達にからかわれたり
はずかしかったり
それでも、きみといる時間が好きだった。
高校に上がると
ぼくもきみもいそがしくなった。
ふたりは背中合わせに
別々の方向へ歩いていた
ぼくたちは成長していった。
それぞれ違う世界を知った。
そして、つないでいた手を離した。
その離した手を、振った。
さよならの涙は、もう雨で流れた。
時が経ち、もうきみとは連絡もとってないけど
今も元気でやってるかな。
笑っているかな。
もしもきみと一緒の道を歩いていたら
なんて、今でもばかばかしく考えていたりする。
とある小春日和、ぼくはふとベンチに腰掛け。
すると公園の散歩道、舞い散る落ち葉の向こうから
知ってるけど、すこし知らないだれかが歩いてくる。
髪が伸びた?
少し痩せた?
驚くぼくとは裏腹に
きみは優しく微笑んでいた
ぼくはきみと話をしたいと思った
きみの声を聞きたいと思った
だけどどうしてか、景色がぼやけていく
ぼくはきみの栗色の瞳に吸い込まれて、
ひとときの夢の世界からもどってきた。
そんな自分を、ぼくは自分で笑い飛ばした
それでも
ぼくの思い出のなかのきみは
今でも色褪せることなく輝いている。
涼しくなると、きみを思い出す
毎年、秋が来るたびに。