君への遺書
限界がある夜は生命の雨が降るだろう。底から這いあがってくる退屈を、睨み付けて足の下に踏みつぶした。先生教えてくれなかった。こんなにドロドロに溶けてしまうなんて。ここにあってここにないような、あそこにあってあそこにないような。消えちゃうからそこにいておどけてみてよ。お願いしてもいいよね、このくらいのことならば。呪ってあげてもいいよ。それが君のお好みならば。晩餐は今日が最後。私の愛するユダよ。お前を恨みはしないよ。これは神がお決めになったのだ。
19/12/23 21:46更新 / ジアール