現代、20代後半
電車が微分したおじさん、さようならって言っとくよ。半透明が売りのラブドールは、脂ぎった匂いが好き。蛍光色の子ども世界に、真っ黒なマシンガンを。嫉妬はお得意様だから、うやうやしく接客しなくちゃ。社会に接続するインターフェイスがお顔の絵の具たちだから、せっせと安く買いだめたりするBBA。24時間制の飼料提供を受けて今日も豚の物まねが上達する。はしたない妄想にふけりながら鼻歌をして、大人のおもちゃとセフレの感触が来る。汚部屋を切り抜けた先のベッドに、高校時代と同じようにダイブして抵抗する。少女の嘆きはここにはもうなくてもののけの唸り声・喘ぎ声だけ。泣いて高ぶる感情も枯渇した派遣社員は、電車に微分されたおじさんに抱かれる。