天使たちは、人間を愛しています。

理屈なんかありません。ただただ、存在そのものを愛しているのです。

だから、いつも人間の力になろうと頑張っています。

しかし、人間は天使が見えません。

触れることも、話すことも出来ません。

神話や映画、小説のように、人間へ干渉し影響を与えることは全く出来ないのです。

なぜなら、人間が拒絶しているからです。

「自分が理屈抜きで愛される訳がない」と、勝手に思い込んでいるからです。

では、天使ができるたったひとつの手助けとは、何か？

それは、愛することを止めないことです。

たとえ、そばにいることに気づいてもらえなくても、天使は人間の幸せを祈り続けます。

ただただ、愛しているのです。

しかし人間は、そのことを一切知ることはありません。

「寂しい」、「独りぼっちは嫌だ」と叫びながら……

天使の目の前で、死んでいきます。