例えば、ほら

アメリカの死刑囚は、最後に食べる食事は希望が出せる、なんて話がありましたでしょ？

スペシャル・ミールとかなんとか、そんな名前の制度

好きなものを、たらふく食べて死ぬ

最期の、唯一の優遇処置

で、まあ

そのメニューの希望も、様々あるわけでして

ステーキだのフライドチキンだのをたくさん食べる人もいれば

オリーブ一粒しか食べない人もいて

果ては、人肉を要求した死刑囚がいるという話もあります

しかし今の刑務所は、その制度が廃止になっているところも多いですがね



ともかく

最期の晩餐というのは、実に個人差が出るもので

そんな時、私だったら何を食べるのだろうか？などと考えた訳です

好きなお寿司を、たくさん食べるか？

はたまた、リンゴひとつだけとかに留めるか？

そうやって考えた末に、私が出した結論は




ご飯と、味噌汁でした




私は、日本産まれ日本育ち

日頃から食べてきた食事は、真っ白なご飯と、豆腐とわかめの味噌汁なんです

ずっと、日常的に食べていたその食事

しかし言うなれば、その食事こそ、私の人生そのものだったのではないだろうか？

私という人間の、その肉体を日頃から形作り、育ててきたのは、その食事だったのではないか？

で、あれば

私は最期の晩餐も、そのご飯と味噌汁を希望したいのです

私の人生を、今まで自分を育ててきた食事で締め括る

それは、一種の感謝なんです

今まで育ててくれてありがとう、と

本当の意味での御馳走様を

私はきっと、望むはずです