ポエム
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幽霊日記
地獄の淵、関所で、体に絡まった二三本の糸を解く日々。ミシン(宇)はこれを知らぬで亦どこでかペダルが踏まれ私の頭上をだっと縫われる。客観性と優位的な、に固く縛られた糸たちをそれでも諦めず解いたり切ったりする。釈迦がこれを話したとして変わらぬ事だ、私は寡黙に糸に対する冷徹と自己批判とを繰り返す、絶望をしている。こうやって少なからず考えている事が全てに対する希望で有るか如く、それらを確認する時私は光る。私は、別に光りたくはない。私の求めるものは、深い闇として、偶然を基盤にした自由として、内部で何度もはじけた無色のダイヤモンドのような、鏡や月や太陽の有色の銀の輝きを放つ頃に発光すりようなクラゲや星なのだ。
糸が絡まって居る事はわりと結構恥ずかしく、見えていても見ないふりでそっと影にいてくれる友達と地元の人に感謝。


何でもかんでも話をややこしくするちょんまげおばはん(自分の家を武家だ!と言う)が私の前で人形焼きを焼いている。カステラにそれぞれ一円入れて一日三百個くらい神に捧げてる。
ブルーの全身タイツ、何かぱっとしない男女ふたり組が「ぱっとしようや!」しか喋らない。
ちょんまげおばはんと似か寄る。人の珍しい品物を見る度盗んで自分の身に付けて流し目で「ぱっとしてる?」と聞いてくるところ、消えない変態たちとなり、一万五千年の地獄に行く。
人間の肉を齧っている時が最高にぱっとしている。と言っている。
幽霊気取って男20年女30年成仏しなかった。意志がないのに男だ女だにはうるさい。それは私が言ったのだが、彼らはすっかり忘れている。

パスタ町一丁目では蝶が「バカにすんなよっ」としゃしゃってる。
二丁目では人が人を騙し潮ってる。私は嘘をついて走り抜けた。その女の子に謝る工夫や断る工夫など人間のするようなことが全然なかった。だから私も怒っていないが彼女は「キィ、キィ」言っていた。
三丁目では花が咲いている。こんな太陽光では枯れてしまう。
四丁目は雨の降る天国で、五丁目に旧友がいる。


21/04/03 07:46更新 / 待作



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