ポエム
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光と闇
とても辛いことがあった
蓋をしてやり過ごして 見ないふりをした
陰が濃くなって、
ぼくは闇に塗れていた
何をするにも手探りで、
暗闇を探検するかのようだった
でも現実は皮肉だ
巨大な孤独は、それもまた一種の光で
昏さに惹かれるものにぼくは愛された
まっとうな光を目指しているのに
それをぼくは納得できなかった

ずいぶん遠くまできた
あたりはだいぶ明るくなっていた
でもぼくだけが闇のまま
ずっとずっと止まっていた
闇を直視することから恐れて
光の方へ逃げ出していた
あたたかい光は眩しくて
でもすこし闇が恋しくて
今更戻れない
でも進めない
だからぼくは記すことしかできない
光も闇も両手に抱えたこの今を
認めてやりたいがために
23/10/26 02:36更新 / はるる



談話室



■作者メッセージ
心の闇を供養したかったです。

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