ポエム
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どうか生きてください
あなたは今、生きている。
辺りいちめんに淡い光彩を受けた、底知れない宝石を集めて散りばめたような絵画の中の、そのどす黒く溶解したマグマのようなところで生きている。
歩くところがなくて、あなたは困っている。後ろを向いても、帰る家が見当たらなくて、あなたはかなしんでいる。
時の流れるのを、純色な虹のいちばんきれいなところをスポイトしたような、そんなエメラルドと仮定して、あなたはそれにすがっている。
今にも噴火しそうな火山をおそれながらも、それとは反対に、あなたは噴火を望んでいる。
噴火したあとの、まばゆいトワイライトの景色を、あなたは確固に信じている。
そんなあなたよ。
どうか生きてください。
あなたの物語は、光の幻想のようでありながら、数々の事物が確かにあなたの存在しているのを告げている、これは奇跡の書物です。
僕にそれを、読ませてください。
限りない種類の色を敵に回して、透明になるしかなかった、水のようなあなたの姿に、僕は惚れ惚れするのです。
色々書いてきましたが、結局、言いたいことはこれだけです。
どうか生きてください、あなた。
どうか生きてください、この手紙の落ちているのを偶然見つけた、そこにいる少年少女、紳士淑女。
どうか、どうか生きてください。
26/01/16 22:44更新 / しゅんや

■作者メッセージ
無責任な発言ですが、読んでいただきありがとうございます。

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