ポエム
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半分の夕暮れ
銀色に割れた雲の合間から
さしだされたガラス糸の光は
白い街並みにつま先をおろし
ちらちらわらいながら踊りだす

夕陽のかざした白い睫毛は
街をあたため 
帰り道の子どもらの声に光り
車たちにはね返され 
川をくだりながら
やがてわたしの睫毛と重なる

広い白い空の隅から
ぶあつい雲がたれこめてくるのに
わたしはとうに気づいたのだけれど
睫毛にちいさな星をのせ
まぶたを半ばとじたまま
微笑んでいるのをやめない
21/01/01 18:07更新 / piari



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