ポエム
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永久に咲く至福の花
いつの間にか
生花(はな)は枯れちゃってた
がんばって手を施してきたのに
無駄だったのかな…
あきらめようかな…
そんな事 思った事ないかい?

しょっちゅうあるさ

疲れたなって感じた時
花びらは一枚
どこかへと散っていく

それは くじけた時
花びらは また一枚
風に乗って消えていく

それは 裏切られた時
花びらは 引き千切られた

『まやかしだと思ったんだね…?』

でも 気づいてる?
引き千切ったって事はさ
最後まで信じてたんだよ
そうじゃなきゃ
引き千切る事もなったよね
そう あなたは 最初から最後まで
諦めることなく 信じつづけたのだ
そんなあなたを称えてあげよう

人生の最後には 花びらは一枚も
残らないのかもしれない

造花なら 散らないし 枯れもしない
造花なら いつまでも美しいまま
それならよかったのになって思うよね?

だけどそれは どれだけ美しくても
『生花(ほんもの)』じゃない
紛い物の花なのだ
そう 『偽りの花』なんだ
それに憬れないで

信じれば信じるほど 切望する
そうして想いも裏切られてきた

頑張れば頑張るほど 苦悩する
そうしてつまずいて 何度転んだことか
気づいた時には 花びらは 全て失っていた

悲しまないで
手を抜かずに最後まで
頑張ったじゃないか
だからこそ 全ての花びらは失われる

それは 生花(ほんもの)だから
散り際に 切なく映る
それが 生花(ほんもの)だから
枯れ際に 咲き誇る
生花(ほんもの)だからこそ咲き誇れる
生花(ほんも)じゃなきゃ ダメなんだ
それがどれだけ美しくても
例えどれだけ心を込められて
作られた花だとしても
命までは込めることは出来ないんだ…
悲しいけれど… 偽りの花じゃ
咲き誇れないんだよ
咲き誇ることだけは
どうしたって 叶わない
生花(ほんもの)には敵わないのだ


人生を終えた後
種を植える事になるんだと思う

立派な花が咲くといいな

散っていった花びらは
黄泉の世界にあるのかも
拾って行こう 一枚一枚
集めた花びらは 少ないかもしれないけど
残りの枚数は 誰かの手元に残ってる

その手元に残った花びらは
その人にとって とても大事なもので
一つの悲しみを 喜びに変えた証拠さ
だからこそ 手元に残る
少ないのはそういうこと


色形が違う花びら
それは誰かの花びらかも
救われた分だけの恩返し
多ければ多いいほど嬉しい
素敵な人にだけ贈られる賞状さ


花びらでしおりを作ろう

今まで歩んできた人生を称えよう

がんばったところに しおりを挿そう

ティーカップに浮かべで
お茶会を楽しもう

花吹雪にして称えよう


集めた花びらをどう使うかは
それぞれ異なる
何に使っても きっと素敵になるね


種を植えよ
ちゃんと芽は出るかな…
水をあげよ
今度こそ 枯れぬように…


大丈夫
ちゃんと芽は出るよ
最後まで信じてきたんだ
大丈夫
ちゃんと綺麗に咲くよ
最後まで手を抜かずにがんばったんだ


もう 堪えなくていいよ
この花は きっと散らない
もう 泣いてもいいよ
この花は 枯れることもない
永久に咲く至福の花
22/01/14 02:30更新 / 風磨



談話室



■作者メッセージ
「咲き誇れ生花の如く〜ありのままの美しさ〜】の続編
今度は、死後の世界。
また長くてすみません。
三つ目の投稿になってますが、時間てきには大丈夫かと。

最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。

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