ポエム
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あなたのいない、わたしの日々は
思い出すの
あなたが初めてわたしの名前を呼んだ日のこと

うれしかった
わたしがだれなのか わかっていてくれて

うれしかったけど
どうして あんなふうに
思いつめた顔して 名前を呼んだの
他の人にするみたいに
明るく気楽に言ってくれたらよかったのに

思い出すの
あなたはいつも通りすがりに話しかけて去っていく

楽しかった
他愛もない話でも きらきらして見えた

楽しかったけど
どうして あんなふうにしか
できなかったの
もっとゆっくり 話してほしかった

わかってる
わかってた
なぜ そんなふうにしか
できなかったか

それがあなたの限界だった
それがあなたの立場だった

だから今
こうしてる
こうして離れている

これでよかった
これで

そして
あなたはもう
何も気にとめないで
あなたの日々を過ごしている
平穏な日々を

それでいい


20/03/08 20:38更新 / 姫沙羅



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