午前中の出来事
道の途中で
品のいい70代後半くらいの女性に
声をかけられた
電車道路に出るにはどっちへ行ったらいいかとその人は言うのだが
電車道路までは3kmはある
それも向かう方向が全く逆だ
そのことを告げると困惑した顔をしながら、なぜか私の至近距離まで近づいてくるその人
認知症なのかなと一瞬思った
するとそれを察知したかのように
「私は頭はおかしくない!」
と目を釣り上げて言うその人
運動のために歩いていたら
わけの分からない所まで来てしまったというが、見たところ運動するような服装ではない
家はどこかと聞けば
これもまたそこから3km以上はあるだろう街の外れの鄙びた場所
家に帰りたいがタクシーは使いたくないというその人を
近くのバス停まで案内したが
赤信号で車がビュンビュン来ている横断歩道を平気で渡ろうとするし
同じことを何度も言う
バス停に着くと風の吹く路上で平気で財布を広げるその人を見て
内心とても心配だったが
「私は頭はおかしくない」というその人を交番まで連れて行くのは少し憚られたのでそこで別れた
その人は「ありがとうございました」
と丁寧に私に言ったが
表情が小さな子供のように見えて
どこか心許なかった
やっぱり交番にお連れするべきだったのかなと今になって少し後悔している
品のいい70代後半くらいの女性に
声をかけられた
電車道路に出るにはどっちへ行ったらいいかとその人は言うのだが
電車道路までは3kmはある
それも向かう方向が全く逆だ
そのことを告げると困惑した顔をしながら、なぜか私の至近距離まで近づいてくるその人
認知症なのかなと一瞬思った
するとそれを察知したかのように
「私は頭はおかしくない!」
と目を釣り上げて言うその人
運動のために歩いていたら
わけの分からない所まで来てしまったというが、見たところ運動するような服装ではない
家はどこかと聞けば
これもまたそこから3km以上はあるだろう街の外れの鄙びた場所
家に帰りたいがタクシーは使いたくないというその人を
近くのバス停まで案内したが
赤信号で車がビュンビュン来ている横断歩道を平気で渡ろうとするし
同じことを何度も言う
バス停に着くと風の吹く路上で平気で財布を広げるその人を見て
内心とても心配だったが
「私は頭はおかしくない」というその人を交番まで連れて行くのは少し憚られたのでそこで別れた
その人は「ありがとうございました」
と丁寧に私に言ったが
表情が小さな子供のように見えて
どこか心許なかった
やっぱり交番にお連れするべきだったのかなと今になって少し後悔している
25/09/26 12:32更新 / 志月