父と母が知り合わなかったら
たぶん私はここにはいない

でもこの世には感謝する気になれない親も確かに存在するわけで

私は父と母には
不平も不満も恨みもある

そんな中ずっとずっと
ただ耐えながら生きてきた

母は19年前に亡くなり
父は去年亡くなり
とうとう私には親がいなくなった

悲しみだってもちろんあるし
感謝の気持ちもゼロとは言わない

だけどこの世に生まれてやっと…やっと

やっと私は人として
ひとりの人間として自由になれた

今はそんな気持ちで静かな安堵に包まれている

もう誰にも監視されたくない
もう誰にも支配されたくない
人として自由に生きたい
本当の自分らしさをこれからは大切にしたい

そんな思いで毎日を生きている
だから少しも寂しくはない

こんな私の気持ちは
きっと誰にも理解されないだろう

だから私は誰にも言わない

変な人だと思われてもいいから
自分の意志で生きていく

嫌なものは嫌
できないものはできない
陰口言われたって別にいい

いや、逆に嫌われたほうが
生きやすいかも知れないと
最近思う

誰しもあとどれだけ生きられるかなんて
わからないのだから
後悔のないように毎日を正直に生きる

したいことをする
食べたいものを食べる
会いたい人には連絡して
会いたい時に会う

それでいい
それがいいと私は思う

やっと手にした
本当の自分を生きる日々

この毎日を壊されたくない
絶対に壊したくない

■作者メッセージ
ちょっと暗く深刻なようですが…
それは詩の中だけのことです。

私はいつも通り穏やかでおおらかです(*^_^*)