ポエム
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啓示
なぜだろう?

昨日から私は

もう何年も前に別れた相手のことを

断続的に思い出している

未練なんて全く無いし

むしろ別れて良かった相手だ

その人とつきあい始めたのは

今から10年近く前のこと

つきあうことになった時

言いようのないざわめきを

胸のあたりに感じたのだ

今にして思えばそれは

私にちょくちょく降りてくる

目に見えぬ何かからの知らせだったのだ

それなのに

鈍い私はいつもあとから気づくのだ

あの時も

そしてその時もこの時も

いろんな形で啓示があるのに

それに気づけず従わず

私は災難に遭うことになる

そしてそのたびに思うのだ

次に眉間に何か閃いたり

胸のあたりがざわめいた時には

一旦立ち止まろう

なのにいつも場の状況に流される

そしてまた私は辛苦を味わうことになるのだ

もうそんなことはおしまいにしたい

そしてその人のことなんか

記憶から完全に消し去りたい

ただ 思い出すたび思うのだ

別れて良かった

別れたから

私は人としての尊厳と安らぎを

取り戻すことができたのだ

今のこの幸せを壊したくないから

その人のことはもう記憶から消したい

そして新たな出会いなんて

もう二度と考えたくもない


24/02/09 15:08更新 / 志月



談話室



■作者メッセージ
これは実は前向きな詩なんですよ。

もう二度と同じ失敗は繰り返したくない。

今ひとりでいるこの幸せを誰にも壊されたくない。

今、本当にそういう気持ちなんです。

幸せに定義はありません。

恋をして幸せになる人もいれば
結婚して幸せになる人もいます。

でも私の場合は
ひとりのほうが遥かに幸せだと
心から思うんですよ。

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