ポエム
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そんな夜に思い出したこと
理由なんてなにもないのに

何となく虚しいような
そんな気がすることはありませんか?



そんな夜に
ふと思い出したことがある

あれは大人と子供のちょうど境目の20歳の頃のことだった

市内のどこそこに
美味しいたこ焼き屋さんがあるからと聞いて
好きでもない人とドライブがてら
買いに行った

たこ焼きは確かに美味しかったけど
ちっとも楽しくなかった

そのつまらなさと

タコがハチマキ巻いた姿にそっくりな
たこ焼き屋のおじさんの笑顔と

好きでもない人の車の
新車の匂いが記憶に蘇る

今日はなんでまた
そんなことを思い出したんだろう?

それは他でもない
ただ単になかなか眠れないから

それだけのことなんだろうな



そのたこ焼き屋さんのすぐ近くに

入口にセルロイドの人形が飾ってある、とってもレトロな喫茶店があって

私はそこの野いちごパフェが好きだった

昔の質蔵を改造したその喫茶店はなんと今でもあるらしいので

時を経た今
今度は好きな人と行ってみたいなと思う

だけど時を経た今だって
好きな人なんて誰もいないし

あのレトロな喫茶店に行けるのはいつになることか…?



なぜか考えた、そんなこと…

なかなか眠れない
夜のひととき…

23/05/24 01:06更新 / 志月



談話室



■作者メッセージ
安心してください!
ネガティブになってませんよ!

(とにかく明るい安村風)

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