ポエム
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理想郷の成れの果て
俺は趣味で絵を描いている

昔から幻想的な風景や空に強い魅力を感じ、自分が夢見た「世界」を描くようになった。

当然、無から自分の「世界」を描き上げるなんて、素人にできるはずもなかった。

俺は模写をするようになった

自分の中にある「世界」とよく似た作品をそっくりそのまま描くのだ

模写の効果は、正直すごいものだった。

たった半月で俺の画力はみるみる向上していった

しかし俺は自分の中でうすうす気づいていた

模写を一枚、一枚と描くごとに

自分の中にあった世界もひとつ、ひとつと消えてゆくことに。

他人の世界に触れると、感性が豊かになる

しかしそのぶん、新しい価値観が増えてゆく。

だからいつしか、自分の夢見た世界は薄れてゆく。

俺はとてつもなく恐れている

遠い昔、自分が夢見た世界が

いつの日か浅い世界になっている事実に。

確かによく言えば、

俺の感性がそれほど研ぎ澄まされたという事だろう

けれど、それでも。

俺はいつの日か夢見た沢山の「世界」を

これ以上、失う勇気はない。
26/02/24 02:26更新 / ヴぇヴぇヴぇ


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