ポエム
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月の住人
僕は平気だよ
死なない程度に生きてるよ
空っぽには慣れっこだよ
あの日の嘘はまだ嘘ままだよ

眠れない夜は裸足になって
冗談だよっておどけてみせて
覚めない夢なら幸せだって
大丈夫って強がってみせて

いつしか何も見えなくなって
しだいに何も聞こえなくなって
最後は何も感じなくなって
だけどまだ それでもまだ

きっと何もかも違うんだね
軽い体も重たい心も
あの星はまだ光ってますか?
丸い地球と欠けた月

わがままで一方通行な
言葉に色を乗せて飛ばすよ
届かないことは知っているよ
報われないなら夢を見せないでよ

384,400kmを泳いだ言葉たちは
大気圏で燃え尽きた


その日は記録的な流星群
七色の星が夜空を駆ける
耳をすましても何も聞こえない
だけど少しだけ優しくなれた
役目を終えたことを知ると
静かに星たちは燃え尽きた
23/08/31 21:26更新 / 平沢小歌



談話室



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