砂塵
今日を生きた猫が顔を舐めて
明日のために眠りにつく
明日を変えることは厳しいだろうが
明日を生きてこその飢えだ
眠る猫を横に侍らせて
待ち合うように居座ったベンチ
誰に頼まれたわけでもない
もう充分なんだ 自分のために生きた
聴いて欲しいはずの歌声も
話し合いたいはずの助手席も
そっとじゃ開かない窓際にだけ積もる
引越しの段ボールみたいに
消えちまった
あいつはもういないよ
こんな詩を読んでくれる奴も
遠目で見れば変わらない毎日を
ゆらり 口ずさみ また渡る
誰にも会えないと信じて
気楽だ 枠のない人生は
主人公にだって なんだってなれるから
あなたのために繋げたい息吹だった
もう頼らないほど強くなったから
眠る猫が怠惰な顔を見せて
僕の目には幸せに映る
せめて気の済むまではそばにいたい
風のようにすぐ変わるとしても
消えちまった
あいつはもういないよ
心の雨雲を楽しんでくれる奴も
ひとり抱えながら前を向こう
苛立ち 頭に蓋をする
しかめっ面をたたえて
出会うよりも増えていく寂しさの出会い
はじめましてじゃないくらい手馴れたもので
ずっと ずっと 揺蕩っている
井戸の底 寂しいんだよ
消えちまった
あいつはもういないよ
こんな詩を読んでくれた奴も
目まぐるしく吹き荒れていく毎日を
つむじ風 蹴飛ばして また渡る
大きく渦巻いてしまう前に
明日のために眠りにつく
明日を変えることは厳しいだろうが
明日を生きてこその飢えだ
眠る猫を横に侍らせて
待ち合うように居座ったベンチ
誰に頼まれたわけでもない
もう充分なんだ 自分のために生きた
聴いて欲しいはずの歌声も
話し合いたいはずの助手席も
そっとじゃ開かない窓際にだけ積もる
引越しの段ボールみたいに
消えちまった
あいつはもういないよ
こんな詩を読んでくれる奴も
遠目で見れば変わらない毎日を
ゆらり 口ずさみ また渡る
誰にも会えないと信じて
気楽だ 枠のない人生は
主人公にだって なんだってなれるから
あなたのために繋げたい息吹だった
もう頼らないほど強くなったから
眠る猫が怠惰な顔を見せて
僕の目には幸せに映る
せめて気の済むまではそばにいたい
風のようにすぐ変わるとしても
消えちまった
あいつはもういないよ
心の雨雲を楽しんでくれる奴も
ひとり抱えながら前を向こう
苛立ち 頭に蓋をする
しかめっ面をたたえて
出会うよりも増えていく寂しさの出会い
はじめましてじゃないくらい手馴れたもので
ずっと ずっと 揺蕩っている
井戸の底 寂しいんだよ
消えちまった
あいつはもういないよ
こんな詩を読んでくれた奴も
目まぐるしく吹き荒れていく毎日を
つむじ風 蹴飛ばして また渡る
大きく渦巻いてしまう前に
25/08/17 22:49更新 / でんしん