ポエム
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シュガートースト
手狭なオーブンに
無理やりに敷き詰めた
ほんの些細な贅沢トースト
そのために生きるわけじゃないが
この味が好きだった

飽きっぽい自分が
毎日を生きること
微かな熱を食いつなぐように
日常を眺めていく

手当たり次第の小さな幸せ
意味を持たせずに貪り食う
たった2つぽっちのカロリーが
僕を運ぶ先は

願わくば またあの時を過ごしたい
叶うなら 今度は君と一緒に
その時は 2つぽっちを分け合って
シュガートーストを知らない君に

叶いそうになく泣いてる夢が宙に浮かび
叶った幸せがそれに応えて鳴く
届かない距離をどこまでも運んでいく
日常に蔓延る幸せが

願わくば またあの時を過ごしたい
叶うなら、って言葉しか使えないくらい
消えずに浮かぶ大きな夢で
その時のために飽きずに食う
その時が その時がきっと好きだから
25/07/20 20:12更新 / でんしん

■作者メッセージ
夢には2種類ある、という詩です。
叶えられる夢と叶いそうにない夢。
それは燃料と灯台のようなもの。

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