葡萄
さわやかな風が吹く 薄曇りの空
わだかまり飛ばすように
向かい風が吹く
どうしても届かない
塀の上の忘れ物
文句を言うだけ仕方ないと
黙って見上げていました
私の全てでした あなたの息遣いや
視界の端で捉えるどれもが
雷が落ちるようならば いつも
その前に傘を渡したかった
いかがですか 本日は
食べる物にお困りなら
お互いのやるせなさ たっぷりと熟して
手の届く場所に置いてました
一緒に食べましょう
ひと房の葡萄 半分こして
噛み締めて「酸っぱいね」って笑い合おう
最後のひと時まで
私の全てでした あなたの引いた椅子や
視界の端に消えた姿が
舌に残る 若干の渋い味が
今の二人にとてもよく合うようです
わだかまり飛ばすように
向かい風が吹く
どうしても届かない
塀の上の忘れ物
文句を言うだけ仕方ないと
黙って見上げていました
私の全てでした あなたの息遣いや
視界の端で捉えるどれもが
雷が落ちるようならば いつも
その前に傘を渡したかった
いかがですか 本日は
食べる物にお困りなら
お互いのやるせなさ たっぷりと熟して
手の届く場所に置いてました
一緒に食べましょう
ひと房の葡萄 半分こして
噛み締めて「酸っぱいね」って笑い合おう
最後のひと時まで
私の全てでした あなたの引いた椅子や
視界の端に消えた姿が
舌に残る 若干の渋い味が
今の二人にとてもよく合うようです