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青春くん
キミが僕たちと一緒だった頃
僕たちはキミのことを
どこか軽んじてたんだよね
とかく世の中はキミのことを
まるで僕たちの誇りみたいに
やたら大袈裟に言うもんだから
僕たちはそれが何となく
こそばゆかったりもしたんだよね
キミのすばらしさについては
よくわかってるつもりだったけど
今思い返せば あの頃は
つもりだけだったのかもね
本当はわかってなかったみたい
みんながみんな言うもんだから
勝手にそう思ってただけさ
それはみんなも多分同じだよ
本当の意味でキミのことが
ハッキリとわかってきたのは
キミがいなくなったあとだった
そういえばキミが去っていったことも
全く気づかない僕たちだったよ
何となくすごしてるうち
知らない間にキミは消えてたんだ
僕たちは必死になって
キミの行方を追い求めたよ
だけど 残念ながら
手がかりさえつかめなかったのさ
失意の中で僕たちは
キミの想い出を語り合ってた
春の草原 緑の中で
夏の日の焼けつく浜辺で
秋の色づく街路樹の下で
冬の眩しいゲレンデで
太陽をいっぱいに浴びながら
満天の星を見上げながら
キミはいつだってその輝きで
僕たちを彩ってくれていた
そんな想い出を話しながら
今さらのようにキミのありがたみ
しみじみと感じ取ってた
もし 今キミが僕たちの前に
舞い戻ってさえくれるものなら
僕たちはすべてを投げ打ち
キミを生涯の財産として
大切に思い続けるだろう
かなわぬことと知りつつも
キミに再び逢えることを
僕たちは願わずにいられなかった
25/06/30 13:05更新 / 春原 圭



談話室

■作者メッセージ
まあ、還暦過ぎた今、キミに出逢っても…、ではありますがw

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