遠い漁火を見つめながら
身も心も洗われるように
固き決意を胸に秘め
厳しき眼差しを向けてみる
でも所詮　ポーズはポーズ
我が胸に決意などなし
厳しき眼も　ただそれだけのこと
そんな私のことなどよそに
漁火はまだ遥か沖に

　去り行く時は戻らない
　楽しき日々は帰らない
　そいつをいかに嘆けとて
　去り行く時は戻らない
　楽しき日々は帰らない
　私にそれを止める術はない

やつの言葉を聞きつつも
所詮他人の問題と
軽き相槌打つのみだった
そんな私の身の上に
今まさにふりかかってきた
あの日のやつと同じ苦しみ
所詮自分の問題と
ひとり漁火見つめて思う

　愚にもつかない戯言を
　徒然に書き並べつつ
　こんな莫迦げた言葉でも
　偉人の口から出たものならば
　後にも語り継がれようものを
　そんな大それたこと考える
　私は一介の凡俗なり

■作者メッセージ
はい、僕は一介の凡俗ですが何か？