キミを見つけたのは水門の前
そう　夕暮れ時のことだった
岸辺には確かボートがひとつ
橋は反対側だったはずだ
キミの顔　そうだ　キミの顔は
屈託ない微笑に満ちていた…

　うん　間違いなくこの情景だ
　キミと出逢った懐かしい場面
　だけど何故だか　どこかおかしく…

想い出はジグソーパズルさ
僕とキミとの１０００ピース
どんなにきちんと組み立てても
ピースの継ぎ目は消えはしない
細かいかけらのひとつひとつさえ
こんなによく覚えてるのにね
一度崩した想い出は
永遠につぎはぎだらけさ…

■作者メッセージ
カタチあるものは必ず崩れると言うけれど、想い出ってやつも、カタチまで覚えてれば覚えてるほど、記憶の再現時の瑕疵も大きいのかも知れない。