ポエム
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ドグラ・マグラ


壊れた時計
螺子巻き式の心臓

カビの臭い部屋の中
行ったり来たりする
時計の音が
やけに大きく聞こえて
吊電球に蝿が止まっている

わたしは一体誰だろう
どうやって此処に来たんだろう

何となくで息をしていた
鏡の中のわたし
こんな顔だったっけ

わたしは一体何に成るんだろう
何処に行くんだろう

珈琲はとっくに冷めていて
酸味を増して口に広がる
最悪な気分
でも
それもどうでもいい気分

全てを手放して
軽くなった頭の中を
振り回して確かめる

わたしに残ったものなんてない

闇に溶けて消えて逝く
1本の蝋燭にでもなった気で

理の記憶から

名前も知らないアナタを求める

21/08/13 10:29更新 / 詩音



談話室



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