ポエム
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惜別の航路
黒い波の向こうに朝日の色が滲む
遠くの空へ旅立って行った君の横顔が浮かぶ
揺れる船の底でうずくまっている
眠れないまま迎えた朝に絡みついた束の間の感傷を振りほどいて
漕ぎ出そうか遠く遠い海原へ
波が砕け散った
頬に飛び散った
潮風の匂いを大きく吸い込んで今
吐き出そうぜ有耶無耶な想いを全部

暗闇に落ちて消え入りそうな君の声を
掬い取ってあげたいんだきっと
二人でいればどんな笑えない過去の話も
ただの過ぎた景色に変えられるはずさ
だから僕は
走った
手を握った
連れ去った
期待した
でも不安は拭えなくて
つまずいた
転んだ
擦り傷つくった
でもそんなこともきっと人生の助走だって
僕等の明日を掴んで行け
行けない場所なんてないさずっと
祈っていたんだ僕達は
眠れない夜に願っている

溺れかけた僕の手を掴んだ太陽はやっと
自分の居場所を見つけ出した
嬉しくはないのか嬉しいはずさだって
そうなることが僕の本懐だった
戸惑うことは無いさ僕は僕の信じる道を
君のように歩いていくんだずっと
目の前に浮かんだ光の道を今
揺蕩う僕は道標として
漕ぎ出そうか遠く遠い海原へ
闇は消え去った
頬は赤く染まった
漕ぎ出した今もう戻れないさ
19/04/19 15:40更新 / ぼんくらなぼく



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