ポエム
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タクシードライバー
一矢報いるために
一糸纏わぬ獣の姿曝け出し
鳴り響くクラクション
アクセル強く踏み込み
明滅する街路灯
すり減る魂の分身を見る
窓を開けて夏の風
車内はえらくスモーキー
酔いどれの歌が耳に垂れ込む
薄汚れた壁紙
西日に伸びきった黒い影が映る
夜窓に映る顔は亡霊さながら
肩に手をかける悪魔
シーツに埋もれる罪悪感
水の味を覚えて眠る
午睡に流れ込む媚薬は海水の麻薬
富を売り捌くビルに今日も太陽が腰掛ける
タクシードライバーが世情を憂い
政治家が俗物根性にかまける
不意に手渡されたバトンを次に回すべく
今夜もまた街を駆けずり回る
一矢報いるために
一糸纏わぬ獣の姿曝け出す
19/11/02 23:38更新 / ぼんくらなぼく



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