夏を待っていました
被虐者と自身をのたまう者ほど実は加害者
失望の種子は密やかな個人の夢想の中にまかれ
道すがらイヤホンより垂れ流される音楽によって育つ
曇天に咲いた花ほど美しく
泥中に咲いた花ほど穢れない
失意に屈した夜に流した涙は海よりも重いと信じるべきだ
人々の汗ばんだ匂いで満たされる初夏
駅のホームにて
ひどく晴れ渡った空を見上げては
在りし日、夏の郷愁に浸る
そんなぼんくらな感性で出来ている僕だ
愛も友情も夢も希望もよくわからないが
とりあえずこの空が曇り灰で満たされれば良いと
そこに芽吹く光を見てみたいと
ひとりごちるにはあまりにも気怠い
そんな六月の朝だった
失望の種子は密やかな個人の夢想の中にまかれ
道すがらイヤホンより垂れ流される音楽によって育つ
曇天に咲いた花ほど美しく
泥中に咲いた花ほど穢れない
失意に屈した夜に流した涙は海よりも重いと信じるべきだ
人々の汗ばんだ匂いで満たされる初夏
駅のホームにて
ひどく晴れ渡った空を見上げては
在りし日、夏の郷愁に浸る
そんなぼんくらな感性で出来ている僕だ
愛も友情も夢も希望もよくわからないが
とりあえずこの空が曇り灰で満たされれば良いと
そこに芽吹く光を見てみたいと
ひとりごちるにはあまりにも気怠い
そんな六月の朝だった