満月のドッペルゲンガー
果てどなく見渡せる砂漠のように
あの頃の心象風景は確かに透き通っていたはずなのに
いっぺんの雲が月を翳らすように
ふとした時にできた僕らの心の翳り
思い煩うことも
不安な夜に眼が覚めることも
決して珍しいことではなくなって
堂々巡りの疑心暗鬼が心を埋めれば
特別大きな満月が煌々と輝いた夜
窓ガラス一枚隔てた向こう
写し身の虚像をはっきりと見る
虚像とははたまた実像
実像の実在は今や不確か
窓の外微笑む実在の虚像に
身も心も預けてしまえよって
後光のような聖性と温もりを湛えた月が
そう諭していた
順繰りな朝を迎えることも
寄る辺なき夜を超えることも
今となっては思い残すこと一つ無く
確かに見えたDoppelganger
身も心も干涸らび伽藍堂になることを願って
深く深いまどろみの中に落ちていく
あの頃の心象風景は確かに透き通っていたはずなのに
いっぺんの雲が月を翳らすように
ふとした時にできた僕らの心の翳り
思い煩うことも
不安な夜に眼が覚めることも
決して珍しいことではなくなって
堂々巡りの疑心暗鬼が心を埋めれば
特別大きな満月が煌々と輝いた夜
窓ガラス一枚隔てた向こう
写し身の虚像をはっきりと見る
虚像とははたまた実像
実像の実在は今や不確か
窓の外微笑む実在の虚像に
身も心も預けてしまえよって
後光のような聖性と温もりを湛えた月が
そう諭していた
順繰りな朝を迎えることも
寄る辺なき夜を超えることも
今となっては思い残すこと一つ無く
確かに見えたDoppelganger
身も心も干涸らび伽藍堂になることを願って
深く深いまどろみの中に落ちていく