ポエム
[TOP]
ファン君
外に出てみると
寒い冬も終わり
春の夜風が頬に当たる

このあたたかい風は
寂しいような
なつかしいような
思いがけず
胸を締め付けてくる

コンビニに着くまでに
今までなくしてしまったものを
数えてみる

大声で叫びたくなる気持ちを
必死におさえた


コンビニ店員のファン君が
人なつこい顔で笑いかけてくる

僕も笑い返す

遠い異国の夜中のコンビニで
一生懸命働くファン君

ファン君ありがとう
がんばろう

家に着くまでに
今まで手に入れてきたものを
数えてみる
20/04/16 18:25更新 / 辻森 繁



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c