ポエム
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貝殻
いつか君が溶けて
鱗粉を撒き散らし弾けた時
僕は海に、この身体を委ねようと思う。

全てのものは海へ還る
光の差し込まない、世界の底で
午前2時半。落ち合おう

不格好な深海魚を眺め
君と二人笑い合う
飽きたら鯨でも見に行って
渦に飲まれ、怖い思いなんかして

チリン、と鈴の音
防波堤で猫が鳴いた
揺らぐ水面は、君の頬を攫うのだろう

…ニャオ
────────────────────

ここから先は、永遠の真夜中

だって、
君の腕時計は時を刻まないし
僕の腕時計は猫が咥えていった

心地いい
浮遊感と、睡魔と君と。
…それでね。


"もうなにも、怖いものなんてないよ"
君に、初めてそう囁くのは
やっとその後なんだろうって、気がした

20/07/25 18:41更新 / あさはか



談話室



■作者メッセージ
大丈夫。怖くないよ。
と、無責任に言うことがいつも怖い

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