ポエム
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自分に一番似合いの仕事
忘れられない 忘れることなんてできない
世界で一番愛する人の命が消えていくのを
この目で見取ってしまった
たまらなく悔しくて私はあなたの体を
涙を流しながら何度も叩いた

もう看護士として繊細過ぎる私には
この仕事を続けるのは無理なんだ
そうぼやいて瞳を閉ざすと笑顔のあなたを思い出した

その溢れんばかりの優しい笑顔で目が覚めた
どんな時でも私を「頑張れよ!」と強く励ましてくれた
あなたがいなければ今の私は存在しなかった
だから涙を拭いてもう一度歩き直して行こう



記憶の中にはある けれどもう二度と会えない
大切な人は私の元を離れ空の上へと去った
寂しくてやり切れなくて時折真夜中過ぎ眠れなくなる

どれだけ時間が流れようとあなたの死は受け入れ難い
この胸が苦しくて息が出来ない
呼吸困難に陥りかけた瞬間
優しいぬくもりを思い出した

あの日あなたがあったかく抱きしめてくれた温度
いつも私を「一緒に行こうよ」と優しく連れ出してくれた
「さよなら。」だけれど「本当にありがとう。」心から感謝してる
だから前に向かってこれからも毎日を生きて行こう



私は私の仕事を続けるよ
あなたも天国で見守ってくれてるよね
そんな自分に一番似合いの看護士という仕事を


25/08/24 12:11更新 / 奪えない希望

■作者メッセージ
昔好きだった女優さんの映画を観てずっと前に書いたものを手直ししました。

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